玄関に行くと、誰かが下駄箱に寄りかかって居る。





それは、金髪の彼で。





胸がドキンと跳ね上がる。




「やっと来たか。朱鳥、一応学校でも警戒心持てよ。」





いつもの口調だ。





「ごめん。」





やっぱり、猫被りしてない彼が好きだ。





「行くぞ。」





靴を履き替えた途端に引っ張られる手。





本当は、今言ってしまいたい。





だけど……





「叶汰、お願いがある。」





けじめをつけたい。