誰かが少女を呼び止めた
『……なんだ…意識あったんだ』
少女を呼び止めたのは倒れている男の一人だった
「お、お前…何者なんだ!…これだけの人数を一人でやるなんて…普通じゃねぇーよ!」
女にやられた事が余程悔しいのか
男は怒鳴るように少女に問いかけた
『…はぁー』
少女は面倒臭いのかため息をついた
そして
男を冷たい目で見下ろした
「っ…!」
少女の瞳に男は恐怖を覚えた
何も映さない冷たい瞳
瞳に広がるのは…【闇】
その瞳に耐えきれず男は少女から目を離した
が
『普通じゃない……か』
急に言葉を発した少女に男はまた目を向けた
その瞬間、男は後悔した


