「はじめまして。英語担当の根岸 幸太(ねぎし こうた)です。よろしくね。」

うわぁ...イケメンなら良かったけど普通の来たよ....マジかぁ...なんか眠くなってきた

「ねぇねぇ蒼海さん?先生きたら起こしてくだせぇよ」

「わかったよ優海さん。ちゃんと起きろよ?」

これは日常茶飯事だ。


数分後......


あれ.....?いつもと起こし方が......?

「えっと....海崎さん?授業中は寝ちゃダメだよ??」

「あっ....すみません.....」

クスクスと笑い声が聞こえる。
あの野郎.....何で私を起こさなかった....?

「あぁ!甘崎さんも!寝てたらダメだよ!」

「ふぁ....ごめんなさ....あっ... 」

って...アンタさんも寝てたんかい。

「ちょっとぉ....蒼海さん?何寝てんのよ」

「すまねぇ.....根岸先生の声眠くなる...」

一理あるよ。うん...。でも寝るなよな....。
いや人の事言えないがな....。

あと10分で終わるのか......。
あっ配られた英語プリント終わって.....

「あー海崎さんプリント終わってないじゃん!!もぉ...今日放課後教えるから教室残ってね??」

マジか。これは居残りってやつだな。
蒼海は英語苦手じゃないからもう終わってるのか。はぁ....本当についていない....。


放課後.....


「海崎さんここわかる?」

「えっと....」

ぜんぜっんわかんない。あー恥ずかしい。

「英語苦手なの??」

「はい......」

はぁ...絶対に「こんな問題もわかんないのかよ馬鹿だな」って思われた...。

「大丈夫!俺がちゃんと教えるよ!」

「え......?」

案外いい人だ....いや先生だしな....。

数十分後.....


「やれば出来るじゃん!」

「えっへへ.....」

こんな事言われたのは初めてだ。
いつも「初めからこうやれ」「これくらい普通」と馬鹿にされてきた私にこんな事言ってくれたのは。

「わかんない事があったら俺の所おいで?いつでも教えるからね」

「ありがとうございます...」

「気を付けて帰るんだよ?」

「はい。さようなら。」

確か...名前は..... 根岸 幸太...先生...

いい先生だなぁ...


私は単純かもしれない。さっきので
英語が大嫌いじゃなくなった。
いや好きとか、そうゆうのじゃないから!