神様のいない街


今日はどんな不幸がこの身にふりかかるか、ドキドキしている。

とても不安でひとりじゃ抱えきれないくらいの不安。

でも誰も言えないから怖いんだ。

〈いつ死ぬのか〉

だからね。
お願いだからわたしに近づかないで。

「今日の授業はここまで。気をつけて帰れよ」

担任の、風岸先生がそう言ったのを聞いてバラバラと帰っていく生徒たち。

わたしもそれに続くように立ち上がった。

「奈実もかえるの?」