家に帰った途端、どっと疲れが流れてきて、ベッドから起き上がれない始末。

「…誰に、だろう」

今までならこんなことなかったのに。
よくよく考えてみれば、葵に見られても別に構わないし。

不幸の手紙が頭から離れないのはなんで?

ポケットに入っていた不幸の手紙を取り出し、ゆっくりとその手紙を開いた。

綺麗に書かれた文字は、わたしを考えて書いてくれたの?

「…そんな訳、ないか」

手紙をクシャっとして、ポイッとゴミ箱めがけて飛んでいく。

その丸まった不幸の手紙は、小さなゴミ箱に見事命中した。