神様のいない街


避けたボールの存在は、ちゃんと覚えていたから、後ろを見ないでもわかる。

これはもう、運任せでいきますか。

右に避けた瞬間、左からはストレートが。
避けといてよかったーと安堵のため息。

そしてそのボールは、変化球じゃないから真っ直ぐ相手チームの顔面へ。

その子、大泣きしながら投げた子の名前を呼んでいた。

「いや、ひ、柊さんにあてようと思って…まさか避けられると思わなかったから」

「柊さん運動神経いいから避けられるよっ!バッカじゃないのおっ」

喧嘩になる2人。
これはもうわたしのせいですハイ。

「…あ、あの…わたしが避けたせいで…ご、ごめんなさい…い、痛いですよね…本当にごめんなさい…」