神様のいない街


「よ、読みましたっ、じゃなくてっ…不幸の手紙など貰っておりませんっ!さ、ささささよならっ」

「…待って…」

通り過ぎようとした次の瞬間、わたしは差出人に手を掴まれていた。

や、やばい、今なら死ねる…。
貧血きそう…。

「…すすすすうみませんッッッッッ…わ、わたわたしっ!」

「ごめんなさい、奈実はあたしの“物”(玩具)なんです」

「…物?…オモチャ…?」

「そう。だから手、離してください。あたし遊べなくなるから」