神様のいない街


隣にいる葵にため息をつかれても仕方がないと思う。
というか、仕方がないんです。

もう、『そうだね』しか言えないんだもん。

「…あ…この間のピアノの子…」

「ヒィィィィィッッッ」

突然目の前に現れた【不幸の手紙】の差出人。

「「「王子様ッッ」」」

後ろにいたクラスメイトたちは一斉にそう言った。

「…手紙読んで…くれた…?」

そ、そんな目でそんな天然ボケしたように首傾げてもわたしには効かないです。
というよりもっ。