不幸の手紙を貰ってからというもの、わたしは憂鬱な日々を過ごしていた。

「柊さん、王子様からの手紙読んだ?」

「…不幸の手紙を開けることなんてできません…」

ていう会話をすることが多くなってきた気がする。
葵も相変わらず茶化してくるし、みんなどうしてこの不幸の手紙を開けたがるんだろう。

わたしにとっては、神様からの不幸の手紙にしか思えない。
今日もまた車に轢かれそうになるし、不幸はわたしに来ているし。

「…なんだかなあ…」

「もう読んじゃいなさいよ。不幸の手紙かはどうか読んでから決めな」

「…でも…」

「いいから読めっ」