神様のいない街


そんなわたしに対して、葵はやっぱり肩を竦めた。

「…なんか、あの生徒可哀想」

「わ、わたしに同情してくれるって言ってたのにっ」

「だってこのままだったら一生話しかけられないじゃない」

「…でも…」

でも、わたしは嫌なものは嫌。
話しかけて欲しくないものは欲しくない。

葵と帰る道で、やっぱりわたしと葵は溜息をついたのだった。