神様のいない街


それからというもの、午後の授業はわたしの得意教科の理科と英語で。
楽しく授業を受けれた。

「奈実〜!帰ろっ」

元気いっぱいな葵に対し、わたしはテンションダウン中。
だってあの音楽室のピアノに会えないんだよ?またねって言っちゃったのに。

家にあるピアノには悪いけど、浮気なんかしちゃいたいくらいに好き。

「うん」

でも今日は我慢。
男子生徒に見つかる前に帰るんだ。
わたしはお家へ帰るんだっ!