神様のいない街


「はぁっ、はぁっ…」

猛ダッシュをしたせいで、わたしの身体は限界を訴えている。

予定通り10時半に間に合って、校内に入れば静けさに包まれていた。

わたしの息が上がる音だけが辺りに響き渡る。

「し、失礼します…柊奈実です…」

職員室に入れば遅刻手続きをする。
途中からだから、紙を持って教室に行く羽目になった。

2年5組がわたしのクラス。
番号は31番で、出席番号はわりと最後のため、後ろのドアから入ればいい。

でも、目立つなあ…。