「歩帰ろー。」
「うん!」
最後の授業が終わり、真奈美と健太君にバイバイを言って、帰宅する生徒で溢れる階段を降りていく。
昇降口を出て、賑やかなピロティを通りすぎれば、少しは生徒が減って二人の時間が始まる。
校門をぬけ、駅に向う道を、昨日のテレビの話や先生の話をして歩く。
「そういえば、この前歩が食べたいって言ってたお菓子、買っといたよ。」
「嘘っ?!あれすぐ売り切れちゃうから、めったにないのに!」
「だから買いだめしといた。」
ひひっと笑う達也。
そういう小さな優しさが嬉しい。
「ありがと〜食べたいよぉ。」
「今から食べに来る?」
もちろん頷いて、今日は同じ電車に乗り、達也の家へと向かった。

