お弁当を開けて、おかずを食べようとしたとき。
「たまご焼きもーらいっ」
「ちょ、理大っ」
私のお弁当からたまご焼きをつまむと、口に入れた。
「んー!やっぱ希依ちゃんのたまご焼き好きだなぁ」
「もう、理大ってば……」
私はいつも自分でお弁当を作っている。
決して料理が上手なワケじゃないけど、理大は私の作ったたまご焼きを好きだと言ってくれる。
それがとっても嬉しい。
「ね、もう一個貰っていい?」
「だーめ」
「えーケチー」
「ケチじゃないっ」
他愛もない会話をしているうちにお弁当を完食し、私は柵に指をかけ、屋上から見える景色を眺めた。
「やっぱりいいなぁ、屋上」
夜になったらもっとキレイな景色なのかな?
1回でいいから、夜に学校に来て確かめてみたいなぁ。
なんて思っていると、突然、理大が覆いかぶさるように私を抱きしめた。



