「なぁ、瀬川くんってやめてくれる?」


「何で?」



「俺だけ向日葵って名前呼びやだもん」

じゃあそっちが苗字で呼んだら良いんじゃ無いのかな.....。


「じゃあ、太陽?」


「!!」


少しびっくりした顔をしてバッと顔を背けた。


よく見ると耳が赤くなっていた。





この時はまだ耳が赤くなっている理由を知らなかった。






「何か飲む?」


「うん」



「俺の奢りだぞ☆」



「わーいっ!」



前よりはよく喋る様になった方だと思う。



そして、本当に飲み物を奢ってくれた。

真っ赤な林檎のイラストが目印のりんごジュースだった。



私は、その真っ赤な林檎を忘れることはなかった。