キミへ

その時のその女は、



快晴の青い空と重なって、
一体化してしまいそうだった。



そしてこちらを振り向いてにこっと笑った。




「人生楽しんだもん勝ちって言うでしょ?」




楽しんだ方が勝ち、か…。




なら俺は確実に負け組だろうな。




もう一度その女を見るとまた外を見ている。




「青…」



「え?」



俺も口からほろりと出てしまった言葉に
その女はすぐに反応した。