「はぁ......」


僕 夜神 結(やがみ ゆい)は高校1年生だ。


今まではイギリスのロンドンで暮らしていたのだけれど、ある話を聞き日本へやってきた。


ちなみに今は黒の高級車に揺られている。


僕の隣では悠斗が静かに本を呼んでいる。


「結、どうかしましたか?」


僕の視線を感じたのか、悠斗は本から目を離さず聞いてきた。


「いや、何を呼んでるのかな~って思って」


「ロミオとジュリエットですよ。結も読みますか?」


悠斗はさっき読んでいた所を、開いた状態で本を差し出してきた。


本を取り見てみると、びっしりと外国語が書かれていた。


「ハル、これは何語?」


「ラテン語ですよ、結」