「本当に楽しそーだもんね〜」
ホント、馬鹿がさらに馬鹿面になってるよ…。
卵焼きをつまみながら、ぼーっと観察する。
あ、勇紀がゴールを決めたみたい…
あいつ…ガッツポーズなんか決めちゃってるしっ!
自然と笑いが込み上げてくる。
ホントにサッカー好きなんだなあ……。
「そういえば、今月末サッカー部大会あるらしーよ!」
「へー」
あたしはまったく興味がなく、もくもくとお弁当を食べていた。
「勇紀、選手に選ばれるかな?」
「無理でしょ〜」
あたしは半笑いしながら、お弁当をしまう。
だって勇紀がだよ?
絶対無理だってー。
「そう?」
「うん。無理無理!」
友利亜はそうかなあ…と納得いかなそうな顔をしてたけど。
勇紀がなんてありえないって!

