『………凌兄……』
ああ…言っちゃった;;
『まぢでっっ!?』
友利亜の声の高さとボリュームが一気に上がった。
『……うん。そうらしい…;;』
兄弟なのに…ね。
間違ったことばっかり。
あの両親たちが婚約者だ!って言った日から、少しずつ…狂い始めてる気がする。
まるで兄弟から…徐々に離れてくみたい……。
『うわぁ〜なにそれっ。超羨ましすぎッ!』
確かに凌兄はカッコイイ。
女の子ならみんなが羨ましいっていうのかもしれない。
でもあたしは、そんなこと思ったことない。
近くにいるからなのかもしれないけど…
だって凌兄はみんなが言う人じゃないんだもん。
意地悪だし、結構俺様だったりするし、冷たいし。
全然中身はカッコイイなんてもんじゃない。
…でも最近。
凌兄違うから…
優しかったりするから、
正直どうしていいかわからないんだ……。

