今更もう帰るに帰れないし、お金が勿体ないと言う理由で、ラブホに結局泊まることになった。
なんておかしな話だろう。
でもソファーで寝るからいいと言った凌兄を、「だって気になるし!」と無理矢理引きずり込んで、間を開けて背中合わせにして寝る。
……けどね!!
緊張して寝られないの!!
心臓がやけにドキドキうるさい…。
いや、誰でもこんな状況で緊張しない方がおかしいっ!
あたし一人で悶絶を繰り返し、頭を悩ませていると、妙な事を凌兄が聞いて来た。
「なあ、お前のファーストキスいつだか知ってる…?」
あたしのなんだから知ってるに決まってんでしょッ!!
それに知ってるもなにも…

