今度は喧嘩腰じゃなくて、意地悪い声。表情を見なくても、あの魔王顔してるのが想像できた。
「はっ?してねぇーし!誰がこんな奴にするかよっ!!」
なんだとっ!?
「そうかよ?」
ムカついてなんか言ってやろうかと思ったが、凌兄が言葉を発したのでやめた。
凌兄に解放されたあたしは、凌兄を見てみた。
口元を上げ、楽しんでいる顔。
ありゃりゃ〜…勇紀ドンマイ!
それから凌兄にターゲットにされた勇紀の、言い争いが始まった…。(言葉巧みな凌兄に勇紀が墓穴を掘るだけだったけど。)
あたしは放置されたので部屋に戻ろうかなと思い、自分の部屋へと向かう。

