最初言われ時は、こんな風になるとは思わなかった。
絶対、家出するんだと思ってた…のに。
誰か一人に決めることも想像していなかったし、
こんなに、凌兄を好きになるなんて思わなかった。
ぎゅっと、あたしは凌兄の手を握った。そしたら握り返してくれた。
――…首を横に振る。
『…凌兄がいい』
噛み締めるように言って、お母さんの顔を真っ直ぐ見つめた。
『はぁ〜!』
盛大な溜め息が吐かれる。
な、なんで!?
訳がわからなくて混乱する。
『2人とも、苛々させんじゃないわよ!もう…やっとって感じよっ』
は…?
言ってる意味わかんないんですけど…。
『栞、あんたあたしを誰だと思ってんの?あんたの気持ちなんかとっくに気付いてたわよ!』
「嘘っ!?」

