★MyHomeの秘密★♪




石ころを蹴りながら歩く勇紀は、何処か心ここにあらずといった感じだった。

ぼーっとしていて、あたしも話掛けるに掛けれなかった。




「…もーすぐだな」


学校から家までの約半分を歩いた所だった。

勇紀がやっと喋った。


ホッと安堵したと同時に、もうすぐの意味がわかって…肩がビクッと揺れた。



「何のこと?」


「…わかってんだろ?」


凌兄のことだよ。
小さく、思わず聞き逃してしまいそうな声で言った。




とぼけは、通用しないようだ。

さすが兄弟…。



「…そうだね」


あたしはそれしか、返す言葉が見つからなかった。



寂しい…なんて、悟られたくない。




「…そうだねって。ちゃんとわかってんのかよ?」


勇紀が少し声を荒げ、「わかってるよ?」とあたしは驚く程冷静に返す。