★MyHomeの秘密★♪





凌兄が引越しするまで、あと一週間に迫った。



勇紀は今日も、不調だった。


ゴールがなかなか決まらない。

そのせいなのか、イラついている。



さすがに心配になる……。




「スランプかな…」


でも、なんとなく理由がわかっていた。
きっと勇紀も…凌兄が居なくなることに困惑しているんだと思う。

あたしたちは、似てるから。




「えっ…」


友利亜と昇降口まで向かうと、エナメルバックを提げた勇紀がいた。



「なんで?部活は?」


「サボった!」


おちゃらけながら笑って言う勇紀だったけど、すぐに頼りない顔になった。


多分あたしに話したいことがあるんだと思う。きっと、家じゃ話しにくいこと…。


ほっとけなくて、友利亜に謝って勇紀と帰ることにした。