今日の夕飯は唐揚げだった。
もちろん、大好物。
そんでもって、毎度のことながら奪い合いが勃発した。
「ちょっと!!それあたしが狙ってた唐揚げー!!」
「狙ってただけだろ?取った方が勝ちなんだよ〜だっ!」
「うわっ、うっざ!」
といいつつ…仕返しに勇紀が取ろうとしていた唐揚げを横取りした。
「うまいっ♪」
上機嫌のあたしと比べ、悔しそうな勇紀。
「2人とも…わざわざ奪い合いしなくてもいいんじゃない?」
「シオちゃんもユウちゃんも、奪い合わなくてもたくさんあるんだよ?」
まぁ、奪い合いをしているのはあたしと勇紀だけだけど。
だってさぁ…?
「勇紀があたしの食べたい!!って思ったやつばっかり取るんだもんっ!」
愚痴を零しながら、大きい唐揚げに箸をつける。

