★MyHomeの秘密★♪




「言え!」

「言いたくないって言ってるじゃん!!」




「…なんで泣いてんだよ!?」


凌兄の手があたしの頬に伸びて来た時。


「触らないで!!!」


自分でもびっくりするぐらい、叫び声に近い声が自分の喉から発せられた。



――目の前には、凌兄のびっくりした顔があった。

それがゆっくりと、切なげな顔になった。


それを見たら、あたしも少しだけ胸がぎゅって切なくなった。



だけどあたしの視界に、凌兄の数歩後ろにいる里夏さんが入った時、唇をきゅっと噛み締めた。


「梓くん行こう…」


向き直り、今度はあたしが少し強引に梓くんの腕を掴んで引っ張り、前へと歩いてく。



「…待ってるからなっ!」


後ろから…はっきりと聞こえて来た。

でも…ちゃんと聞こえていたけど、無視して……引っ張る腕の力を更に強くしてどんどん前を歩いた。