「栞!何そんな女に負けてんのよ!!戦いなさいよ!!」
バンッと勢いづく友利亜は、前のめりなってくるのであたしはたじろぐ。
だけど、背中を押して…いやむしろ正面から押して、カツを入れてくれる。
――何負けてんのよ!!
あたし見た目から完敗だよ。
――戦いなさいよ!!
そんな、大袈裟だよ。
だけど、頬の筋肉がゆっくり緩んでくのがわかる。
「それでもし、その話が本当でもいいじゃない!!それは過去なんだから!今の方が全然強いんだからっ!」
みんな、優しい。
みんなあたしの為に言ってくれる。
あたし、愛されてんな…ちょっとだけ調子に乗って自惚れてみた。
ブーブーブー
膝の上のケータイが震えた。
肩を揺らし、パカッと開けるとありえないはずの人から…のメールだった。
動揺して戸惑いながら、件名を見て…そして中を見た。

