崩れ落ちそうになった。
目の前が真っ暗闇に包まれる。
力が抜けてしゃがみ込んでしまいそうな自分を、
なんとか奮い立たせていた。
ぼーっと、何もかもがぼんやりとしていた。
「ねえ…だからもう、凌を解放してあげて。
あたしに凌を返して――?」
泣きそうに、必死に懇願する彼女。
ぱっ、と……
凌兄との想い出が走馬灯のように駆け巡って、
粉々に…消えていった……。
目に涙が溜まっていく。
凌兄のこと縛ってた?
嫌々だった?
あたしのこと好きじゃないのに?
更に唇を噛み締める。
手の平も更にぎゅっとして、
あたしは彼女から視線を外していた…。
そんなこと、認めたくなくって。

