きっと里夏さんは、うちの秘密を知っている……。
兄弟がみんな、血が繋がっていないのを。
……凌兄とあたしが、血が繋がっていないのを。
…凌兄が教えたに違いない。
どうしてこんな大事なことを、
この人に教えたの……?
そこまで大切な人だったの?
あたしは矛盾してる。
梓くんだって知ってるのに。
なぜ彼女には、嫌な感じを覚えるんだろう?
「…好きです!」
もう隠すのもなんなので、はっきり言ってやった。
そしたらなんだか少しだけ、すっきりした。
「…そう」
里夏さんは残念そうに漏らした。
なんだろう、
この嫌な予感は……。

