この約2M先に居る凌兄。
あたしは狙いを定めるようにじっと見つめて。
一歩ずつゆっくりと、歩み出す。
近付く度にドキドキ…する。
胸の真ん中らへんにグーを当てながら、すまして新聞を読む奴のところへ着実に歩み寄る。
自然によ!!自然に!!
イッツ ナチュラル!!
自分のテーブルの座る定位置に座りながら、自然にッ!言えばいい。
吸って…吐いて……
「…りょ、凌兄っ!おは」
「やっべー!!
遅刻じゃんかーッ!!」
やっと絞りだしておは――まで言えたのに!!
それを何者かによって遮られた…。
しかも…あたしを遮ったふざけた奴。
そんな馬鹿野郎な奴は一人しかいない!!
「勇紀あんたねぇッ!!!」

