凌兄達を見ると、何かを話しているようだった。
それが喧嘩に発展したのか、お互い立ち上がって言い合いをしている。
何を言い合っているんだろう?
それからして、女の人が席から離れて出入口の方へと向かっていく。
…そうすると凌兄は慌てたように追い掛けて、腕を掴んだ。
そこで目を逸らした。
もう見ていられなかった…。
だってどう見たって
恋人同士の光景にしか見えない。
まるで彼女に振られて、凌兄が必死に引き留めているようにしか見えないよ…。
痛い。痛い。
心臓にチクチクと刺さる。
だけど同時に思う。
凌兄を取られたくないって…。
悔しいって。
その人に触らないでって。
その人に負けたくないって。
いっつもそうだ。
あたしは彼女に嫉妬する。
だって綺麗だし、
凌兄と
並んでいてもお似合いだし…。

