「兄弟だから。それにあの3人だって、あたしなんかじゃ嫌だろうし」
ほんとはね?違うの。
あたしの我が儘なの。
「……しおちゃんのこと、嫌なわけないよっ!!」
「そんなのわかんないじゃん」
「形はどんなにせよ、みんなしおちゃんのこと大好きだよっ!」
そんな雛の言葉に、何故かとても泣きそうになった。
独りっ子だったあたし
いつもひとりぼっちだった
けどね?
あの日から変わったんだ…
本当は嫌なの。
誰かひとりを選んだら、
兄弟って言葉が
壊れる気がして……。
絶対に…嫌なの。
だからあたしは、絶対に3人の中から1人なんて選ばない。
絶対…

