★MyHomeの秘密★♪




「…大丈夫か?」


その言葉で、全部分かられているような気がした。


さっきは出なかったのに、
涙が溢れてしまった。



勇紀は慌てながら、
「行かせてよかったのかよ…?」と聞いてきた。


勿論そんなの…

首を横に大きく振った。


嫌に決まってる。
いかないで欲しかったよ。



勇紀は見るに困ったのかもしれない。
泣くあたしを抱きしめてくれた。

あたしは我慢出来ず、勇紀の制服を掴んで更に泣いた。



その腕の中はあったかくて
心地よく、安心があった。

きっと初めてだろう。

勇紀が自分より大きく
頼もしく見えたんだ。



幸いこの家に誰も居なくて良かった。

冬兎もいないし、雛も今日は料理部の日で、両親達もまだ帰ってきていない。


おもいっきり好きなだけ泣ける――。