★MyHomeの秘密★♪




「そんなとこで何やってんだよ…」


凌兄は近づいてきて、あたしの前に立ち止まると背を屈めて、覗き込んできた。



「どーした?」


優しく聞いてくる。反則だ。

真っ直ぐあたしの目を見てくる凌兄に、気まずくて逸らした。


「…ちょっとしゃがんでるだけ。なんにもないよ」


可愛くないのは今さら。
だけど今は泣きたくなった。


「こんなとこでしゃがみ込んでなんにもないわけないだろーが。どーしたんだよ?」


近づかないで。
あたしに触れないで。

胸が詰まって苦しいよ―…。


「…凌兄、こないだの遊園地で会った女の人来てるよ。待ってるだろうから早く行った方がいいよっ――!」


顔をあげてなんて、とても出来なかった。
ただ詰まらないよう、一気に喋れた。…よかった。