「いやっ!その…っ!」
しどろもどろなあたしに近づいて凌兄は怪しむように、
「何してたんだよ?」
と聞いてくる。
「…け、けして泥棒しようなんて思ってたわけじゃなくてっ…!」
近いです!近いですっ!
顔近づけすぎですから!
30cm…あるかないの距離で。
その綺麗な顔じゃ、
あたしにも効くらしい。
心臓が荒れ狂いまくって、
ドキドキやらハラハラやらしている。
「じゃあ何だよ?」
「……あ、あたしはただ…っ!」
……と思ったところで、黙った。
ラブレターを渡しに来ました。
なんて言えるかっ!!
焦って言い訳を考えながら、後ろで持っている手に力が入る。
「ふーん」
本当は全てわかっているような、何かを察しているような目をしていた。

