頭を横に激しく振りながら、馬鹿な思いつきを消す。
『…それ、は…その……』
どもって言葉に詰まっていたとき、ちょうどチャイムが鳴った。昼休み終了を知らせる音が。
やった…やっと解放される。
チャイムを聞きながら、黙ったままの相手を横で気にしながら思っていた。
『……とくかくこれっ!!渡さなくてもいいからお願いしますっっ!!』
そう叫んだと思ったら、
あたしの手元に押し付けて
バァーっと走り去って行った。
う…うそー……
1番困ります、それ。
“渡さなくてもいいから”
そう言われて、押し付けられたラブレターという名の手紙を持ち上げて凝視してみた。
今時ラブレターなんて、珍しい。しかし、それが唯一の手段だったんだ……彼女にとっては。

