『あら…。雛はいいのよー、好きな人と結婚して幸せになってくれればっ♪』
そういって、お母さんは笑顔で雛の頭を撫でる。
「ちょっとッ!!なんであたしだけっ!?なんであたしだけ、決まってんのよッ!!」
あたしだって、好きな人と結婚したいわッ!!
ぎゃんぎゃんお母さんに食いかかって、怒って睨み付ける。
『だって、雛は家事も出来るし可愛いもの。だから心配しなくても、結婚出来るわ………でもねッ!!栞!!あんたは違うのッ!!このままじゃ一生結婚出来ないわッ!!!うぅぅ…ッ』
そういい、お母さんはどこからかサッとハンカチを取り出し泣き出した…。
ちょっと!!何よ、それは!!
『こらっ栞!!お母さんが泣いてしまったじゃないかッ!!』
こっちが泣きたいわッ!!!

