そう思ったら、ちょうどチャイムが鳴った。
「ほら、帰りなよ」
そういうと、勇紀は渋々という感じで教室を出ていく。
「あーあ。なんだか、捨て猫みたーい」
同じように勇紀が出ていく所を見届けていた友利亜が横から呟いた。
「捨て猫?そんな可愛くないよ」
「…あんたって、勇紀に冷たいよね」
「そう?」
まあ…確かに冬兎よりは愛情に欠けるかもね。
なんて言うか…勇紀とは口喧嘩をしてるのが自然な感じに思う。
「見てて時々同情する」
そんなにひどい?
勇紀も普通に馬鹿とかあたしに言ってくるけど。
「栞って、1番妹っぽいわよね」
勇紀の扱いについて考えていたら、突然友利亜がそんなことを口にした。

