持っている箸とお椀が震え出す。
「む、娘をなんだと思ってるのよぉぉお!!」
机をバンッと叩いて、椅子から立ち上がる。
『決まってるじゃない。』
箸をパンッと置いて、冷静な声で言う。
『娘よ!』
お母さんは真剣な顔をして、娘であるあたしに言い放った。
・・・・・。
なんていう脱力感。
しゅるしゅると力が抜けていく。
あたしは…本当にお母さんから生まれてきたんだろうか?
「…お母さん。」
『なあに?』
「……なんでもない。」
どうせ聞いたって答えは分かっている。
ただ、あたしがショックを受けるだけだ…。
「栞」

