チラッと凌兄をミラーから盗み見する。
すごい無表情…。
今、友利亜が話し掛けている。
「すいません、お兄様。家まで送っていただいて…」
おいおい。お兄様て…。
「ああ、別にいいよ。帰ってもやることなかったし」
あんたも突っ込めよ…。
はあと溜め息をついて、窓の外を眺める。
「本当ありがとうございますぅ〜」
友利亜って凌兄のこと、好きだったけ…?
そう、軽く外を見ながら考える。
いつもよりちょっと高めの声。
桃色に染まる頬。嬉しそうな顔をした友利亜。
う〜ん、でもあたしが告白されたの知ってるわけだし…。
やっぱ凌兄の顔のせいかな。
送ってもらった日以来、凌兄のファンらしき人達に、『今度はいつ来るの?』とたまに聞かれる。
いやいや、まず来ませんから!
とにかく凌兄は、女を魅きつける。

