「凌兄…」 「あ?」 「…ありがとうっ! ほんとに助かった……凌兄のおかげだよ…居てくれて良かった……」 なんだかスッゴク照れる!! 何故だっ!? 言い慣れてないからだっ!! チラッと横を向くと、凌兄は顔をあたしとは反対側のそっぽを向いている。 なにそれ!! なんかムカつくッ!! 素直に言わなきゃ良かった…。 「ほら。ついたぞ」 凌兄の声に促され、車から降りた。 時間は8:25。ギリギリ間に合う。 「じゃあな」 そう言って凌兄は車で走り去って、見えなくなった。