あの日から12年――― …慣れというものは、恐ろしい。 一人っ子だったあたしが、 一気に5人兄弟になった。 今じゃ、それが当たり前になってる…。 ドンドンッ! あー、うるさいなあ…。 布団をさらに顔を隠すように深く被る。 「てめぇ!俺が遅刻すんだろーが!さっさと起きやがれッ!!」 「いーやーだーぁ!」 まだ眠いんだもん… もー、放っといてよ〜。 バンッ!! 「俺がお袋にキレられんだよ!!さっさと起きろ、馬鹿野郎っ!!」 ガバッと布団を剥ぎ取られる。 うぅ…至福の時間がっ!