忘れないで…



体がふわりと浮く感覚がして、目を開けると、そこは僕の家の和室だった。


でも、その部屋ではお母さんもお父さんも、啓太も絢ちゃんも、まだ2歳になったばかりの弟も、みんな泣いていた。





そして、1枚敷かれた布団には、僕が寝ていた。


その瞬間気づいた。



あぁ、僕死んじゃったんだ。



今の僕は幽霊なんだ。




僕の頭の中が整理されたとき、啓太の泣き声が聞こえてきた。


あと、啓太を慰めようとしてるけど、自分も泣いている絢ちゃんの声も。





僕は思わず近づいて

「泣かないで?ほら、僕はちゃんとここに…いるッから!」


2人に声かけたら、急にすごく寂しくなって、僕まで涙が出てきた。


2人の近くに行っても、話しかけても、反応がなかったからもっと寂しくなった。





「…ねぇ、無視‥しないでよッ…」