すると、目から何かが伝わってきた。
 その何かは声に変わる。

「お前の名前は?」

 低い声が聞こえた。
 懐かしい感じの声だ。

「俺は西條永遠」

 聞かれた通りに答える。

「そうか。なら永遠、何故この力を?」

「偉い奴等と戦うには、それなりに弱点をつかないといけない。弱点をつくには相手の過去を知らないと脅せない。未来が見えれば、可能性が格段に上がる。だから過去・未来を見る力をもらった。」

 簡単にだけど精一杯説明した。

「永遠はこの力をどうするんだ?」

「世界を変える!腐った世界を!」

「世界を変える?どうやって」

「偉い奴等に俺等の声を届けるんだ!でも、そのまま言おうと叫ぼうと何も届かない。だから直接訴えるんだ!」

「死んでも?」

「ああ!死んでもだ!」

 金髪少女の時以上に強く答えた。
 想いをたくさん込めて。

「面白い。では、お前の想いにかけてみるとするか。」

「お前は誰なんだ?」

 話が結末に向かう気がしたから質問する。

「俺は、ルシファーだ」

 ルシファー?
 ルシファー、ルシファー
 ルシファーって何処かで…。

「ルシファーって……神!?」

「そうだが?」

 かなり冷静に答えられた。
 何か悔しい!!

「そろそろ時間だ。期待してるぞ永遠」

 何の時間だ?