「…………。」
「…………。」
二人で顔を見合わせている。え、なにこの空気。
「難しい質問だねぇー。うーん……」
「そうね…。まぁ、すごく簡単に言うと、天使にしか分からない素質っていうものがあって、あなたはそれを持ち揃えているの。誰よりもすごい能力。一目見て分かったのよ、相当すごいわ。」
…………私は特別すごい能力をもったことなんかない。だから、その感覚がよくわからなかった。
「………ふーん……?」
「………それこそ、敵に……たら絶対………くらい、悪…としての素……すご…のだけ……ね………」
………………え?
「………今、なんて?」
夏期、なにか喋ったよね?ボソッと言ってて聞こえなかったんだけど。
「………ううん、なんでもないわ。」
夏期が静かに顔をあげる。
「そ、そんなことより青藍ちゃん!」
振り向くと冬期がいた。なにか焦っているように見えたけど、きっとそんなんじゃないんだろう。すごくテンションが高い。
「………なに?」