Mr.ハードボイルド




どうだっていいじゃねぇか、俺とニーナの関係なんてさ。
だってよ、俺にだってわかんねぇんだからさ。

そりゃあ、初めてアイツに会った時に、俺はアイツに一目惚れしたけどよぅ。
口説き落として、一緒に仕事する頃にゃ、その、なんつったらいいか、まさに、相棒って存在になっちまってたしさ。

そりゃ、未だに、たまにだけど、アイツのことを抱くこともあるけどさ。
恋人か?っていったら、どうなんだろうな?
事実、今日になって初めてアイツの過去を知ったりもしたし、俺達はお互いのことをあまりにも知らなすぎる。
2年も一緒にいてもだ。

俺のアイツに対する気持ち、また、アイツの俺に対する気持ち、いったいどうなんだろうな?
正直、自分でもどうなのかわからない。

色々なことが頭を駆け巡った。
初めてニーナに逢った時の彼女の凛とした瞳。
初めて体を重ねた時の、その美しい肢体。
初めてアイツの瞳から涙ががこぼれ落ちたのを見た時のこと。
デカい口を開けて豪快に笑うアイツの顔。
俺の悪ふざけで、本気に怒る顔。
たまに見せる、アイツの寂しげな顔。

どうしちまったんだ、俺?
なんで、アイツのことばっか考えてんだ?

多分、酒、飲み過ぎたな。
なんも、気にするこたぁ、ねぇだろ。
またしばらくすりゃあ、ニーナも戻ってきて、いつもの日常になるだろうし。