汚れた恋心

「…言わないで。私、振られたくせに
まだその人の事が好きなの。」
莉子の言葉に隆弘は無言で手を離した。
必死に涙を堪えた。
「そう、ですか…。
かっこ悪いですね、俺。
そろそろ失礼します」

出ていった彼を見届けると
おもむろに立ち上がって
小さなビンを取った。
そして、理科室に侵入して
スポイトを拝借した。

「あと、手鏡と…、目薬…。」
私の計画はばっちりだ。
これで茜の血は手に入る。
〈隆弘君の為にもこの恋は実らせなくちゃ…!〉そう考え、足を速めた。