好きな男の子に振られて泣く女の子。
「こんな…こんなはずじゃなかった…!」
って泣き崩れる。

「どうしてだろうネ。
どこで間違えたんだろウ?」
恋の敗北を嘲笑う神様が言う。
深く被ったフードの中で
赤い目がギラリと光った。

それを聞いた女の子は俯いた。
そして暫くして
ニヤァ、と気持ち悪い笑みで笑う。
「彼は…私の…ものだ……
誰にも渡さない…」

神様に見守られた恋は
どうしてか綺麗な色に輝かない。
汚く染まって黒光りする。
なぜなら、彼は綺麗な恋では
退屈してしまうから。