足跡に惹かれて

部活には、全く身が入らなかった。

友だちには、

「クリスマスだからって浮かれるなよっ!」

と、ニヤニヤ背中を叩かれたけれた。

逆だよ、逆。

そう思ったけれど、誤解されたままのほうがましだと思って、適当に返事をした。



部活が終わって、友達に

「頑張れよ☆」

と声をかけられた。

「そんなんじゃないよ。」

そういいながら、ふと思い出した。

そういえば、待ち合わせ玄関だっけ。

居るはずがないとわかっているのに、少しだけ期待をしてしまった。

そして、ないない、と、頭をブンブンと振った。

とぼとぼと玄関に向かうと、

「奈乃ちゃん!」

白い息を吐きながら、私を呼ぶ大好きな声。

「先輩!?」

情景反射で走り出す。

先輩のことになると、いつも情景反射だなぁ。

「朝、いなかったのに。どうして...」

「俺、今日は部活休みだったから。

でもほら、...会いたかったし。」