足跡に惹かれて

いつもの道に先輩の足跡がなくても、もう悲しまない。

というより、どれが先輩の足跡か分からないと言った方が正しい。

でも、きっとこの踏み固められた雪のどこかを、先輩も歩いたのだろう。

スキップしたい気持ちを抑えて、そろそろとスリップしないように歩いた。



駅についたが、そこに先輩の姿はなかった。

私の方が早くついたのかな?

そう思って待ってみたけれど、ギリギリになっても先輩は来なくて、ついには電車が来てしまった。

約束をしたのに、会えなかった。

不確かなまま会えない方がよっぽど良かった。

約束は帰りだったけれど、この電車に乗らないということは部活がないということで、

部活がないということは学校にも来ないということで...

先輩に会えないというだけで、私はこんなにも空っぽな気持ちになってしまうんだ。

そう気づいた途端、涙をこらえるのに必死になった。